角川映画、KADOKAWAアニメが低評価な理由は何故?「大衆文学と未来のメディア」

角川映画、KADOKAWAアニメが低評価な理由は何故?「大衆文学と未来のメディア」

電子書籍で売上を上げる為に考えるべき事

決して簡単ではない

 出版社に属せず、一人でクリエイターとして活動していくという事は、出版社に属しても食っていくのに困る現状を鑑みると、決して生易しいものではありません。そこで、そういった出版社に太刀打ちする為の戦略と得られないメリットの分別のメリットを用意して打ち勝つ必要性が出来てきます。その為にまず角川や集英社、講談社などの出版社が持つメリットとデメリットについてしっかりと分析していきましょう。

出版社のメリット・デメリット

 出版社から作品を出すことのメリットとデメリット大まかに以下の様なものがあります。

面白い作品が見たい

メリット

デメリット

電子書籍のメリット・デメリット

 また電子書籍に関するメリットとデメリットは以下のようになります。

メリット

デメリット

マーケットサイズを理解する

 マーケットサイズとはその作品がどの程度の人口に立直できるのかという話のことです。例えば日本の若い男性をターゲットにした場合ですと1000万人が上限となるという事になりますし、アマゾンを販売所として利用する場合だと、アマゾンの場合ビジネスマンが非常に多い印象がありますので、日本の若い男性でアマゾンをよく利用するビジネス書などにも興味がある人物という事になりおそらく最大でも10万人が上限になるかと思います。つまりは、自分の知名度や、媒体の知名度自体もマーケットサイズに大きく影響をもたらすということになるわけです。例えば、これが出版社などですと、角川文庫を良く読む層というマーケットサイズがある程度確保されているという事になりますが、電子書籍で個人販売ですとその部分がなくなってしまいます。そこをどうにかしてカバーして行かなくてはならなくなるという訳です。

フリーミアムの基礎を理解する

 そのためには電子書籍とマッチするフリーミアムが非常に有効的になるのではないかと思います。特にデジタルデータなどですと元にかかる金額が大幅に抑えられる上に、いくら売っても原価のコストがかからない為、無償で配ってしまっても赤字になることはほとんど無いといえるようになっています。つまり、何かを無料にする。もしくは一次的に無料セールをやるなどをして、マーケットサイズを大きくしていく必要があるという事になります。

値下げを上手く利用する

 この中でもっとも手軽に行えるのが値下げです。特にアマゾンなどの場合一時的に無料キャンペーンなども行えますが、70%の印税のプランにしておくと、なんと無料キャンペーン期間中も印税が発生するということになっています。この値下げというとなんだか収益が減りそうな恐怖からあんまりやりたがらない人もいますが、厳密に言えばこれは広告費用とも見て取れるのです。

 つまり、何もなければ告知や宣伝などが出来ませんが、フリーで配信している、値下げしているといった情報があれば、その都度告知や宣伝を打つことが可能になってきます。あまり頻繁に価格が上げ下げしすぎたり、また告知せずに変更したりすれば批判は免れません。そこは注意をして行う必要があります。

角川といえば

継続購読率で分析をする

 継続購読率という物をご存知でしょうか? これはシリーズものの作品などで、一巻を読んだ人のうちどの程度の人が続編を読んでくれているのかという割合の事を指します。基本的にこの継続購読率ですが、巻数が進めば進むほど落ちていき、

 どうやってこの継続購読率を割り出すかと言うと、続刊部数÷初刊部数という単純な計算でわかります。基本的に続編のみを購入するという人はいませんし、仮にいたとしてもごくわずかですので、これで大体の割合が出せます。これが何を意味するかと言うとこの割合が知れることによって読者のナマの声が聞けるという事につながるのです。多くの作者が自分の作品が売れなかったりすると、つまらなかったからだと早合点する人が殆どだと思いますが、そんなことは決してありません。何故かと言うと、基本的に買うまで内容を覗けない状況になっていることと、誰かが読んでレビューを書き始めるまでは、その作品自体の評価は明らかにはならないという側面があるからです。つまり初刊がそもそも売れなかったとしたら、マーケティング的な失敗か、知名度が無いか、はたまた本自体のあらすじやジャケットなどがぱっと見興味が惹かれないといった事情によるものだと思われます。

 そう言った事情からその作品がつまらなかったから売れない、面白かったから売れているという指標は単純な売上計算でなく、この継続購読率によって出せる訳です。もし面白く無い、続けて読むほどではないとなれば、この継続購読率は落ちますし、逆に長く続いているシリーズであれば、この継続購読率ががくっと下がった前の巻を見返してみて問題点を洗いなおしたり、また、何が起因でファンが離れたのかを分析するという手段へとつながるわけです。特に出版社などでもこの継続購読率を見ずに、ただの売り上げ的な指標で作品を判断する傾向が高い出版社もありますので、非常にもったいないなと思います。

しかし最終的には現実的ではないと気づく

 さて、これまで電子書籍で収益を上げるためのあれこれを紹介してきましたが、いずれも最終的には現実的ではないということがわかってしまった人もいるかもしれません。そもそも日本人の人口が1億3000万人ほどしかおらず、更にその中で本を継続して読む人口はどんなに多くても半数、つまり、6500万人、そしてその中からAmazonで電子書籍を買う層となると十分の一だとして650万人、その中から貴方の書いた作品のジャンルに辿り着く人が更に10分の一だとすると650万人、そして数万冊の作品の中から貴方の作品が選ばれて買われる確率が数万分の一だとすると65人とここまでスケールダウンしてしまうのです。勿論これらは大きく改善していける可能性も秘めていますが、多くの人にリーチしてお金を得るという考えからしてみると、この日本だけというのがネックになってきます。世界規模でマーケットを開くことができれば、単純計算で元が80倍になりますので、かなり違ってきます。

 つまり、人気になってきたらもはや物を売って稼ぐのではなく、物を売って稼ぐ人に対して売る権利を売りつけて稼ぐということがてっとり早くなってくるわけです。翻訳して販売した場合の利益還元率やライセンシーなどを予め定めておけば、「この本は日本で売れているから海外でも売れるかもしれない」と思った人が勝手に翻訳して売ってライセンス料を収めてくれます。他にもグッツや、関連書籍などでもライセンス料が入ってくるかもしれません。最終的にはそういった部分で利益を上げていかないと非常に苦しいままだということをしっかりと意識して活動していくことがこれからは必要になってくるかと思います。